イソフラボンは男性が摂ると悪い影響がある?

男性とイソフラボン

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があり、女性に人気の成分です。そのため、イソフラボンを含む大豆食品やイソフラボンのサプリメントを摂る女性が増えています。
女性には効果的なイソフラボンですが、男性が摂ることには問題はないのでしょうか?
この記事では、イソフラボンの男性への影響について解説します。

イソフラボンの効果

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと構造が似ていることから、似たような効果が期待できるものです。とくに女性ホルモンが激減する50代以降の女性は、イソフラボンを摂ることでホルモンバランスの崩れを予防・改善することが期待できます。

男性に悪い影響が考えられるケース

女性ホルモンのような働きをするイソフラボンを男性が摂ると、ホルモンバランスに影響があるのではないかと考える人もいるでしょう。
そもそも男性や女性は、それぞれ男性ホルモン、女性ホルモンだけを分泌しているわけではありません。男性にも少量のエストロゲンが分泌され、体内で男性ホルモンとバランスを取りながら働いています。
このバランスは、適度な量の大豆食品を食べている分には、とくに問題になることはありません。しかし、イソフラボンの過剰摂取は男性に限らず注意が必要です。イソフラボンを取りすぎることでホルモンバランスを崩し、思わぬ弊害が起こる可能性があるからです。
1日摂取目安量の上限は70mg〜75mgが推奨され、そのうちサプリメントでの摂取は食事に上乗せして上限30mgまでとされています。大豆食品で摂る場合、1日に豆腐半丁か納豆1パック程度が理想的な量になります。この範囲であれば、男性でもイソフラボンの摂取は問題ないでしょう。

良い影響の可能性もある

イソフラボンは、男性の前立腺肥大や薄毛、抜け毛に良い影響を与えるとされています。
前立腺肥大は男性ホルモンが活性化した「ジヒドロテストステロン」が原因で起こるもの。
男性型脱毛症(AGA)もジヒドロテストステロンが大きく関与しています。
イソフラボンには、男性ホルモンがジヒドロテストステロンに変換するきっかけになる酵素の働きを抑える効果があり、前立腺肥大や男性型脱毛症(AGA)の予防・改善が期待できるのです。
大豆イソフラボンサプリメントを使った実験では、3ヶ月の摂取で被験者全員の血中ジヒドロテストステロン濃度が下がったという結果が報告されています。
ただし、このような効果もあくまで摂取目安量の範囲内でのことなので、過剰摂取には十分気をつけましょう。

まとめ

イソフラボンの男性への悪影響について、解説しました。摂取目安量の範囲なら、男性が摂ってもとくに悪い影響はありません。
大豆食品はイソフラボンだけでなく、タンパク質やビタミン・ミネラルが豊富。健康のためにも、積極的に摂りたい食品と言えるでしょう。